夏の小貝川、新川第二排水機場先のクリークの麗しき想ひ出


小貝川は総体的に言って私のフェイヴァリット・フィールドで
釣行回数ももっとも多いフィールドだ。
足かけ9年ほどの間に50回/55日以上はバス釣りの1日を過ごしている。
以前にも書いたが、そんな小貝川釣行の1シーン1シーンは
記憶の中で混じり合ってどれがいつのものか判然としないモザイク壁画となっている。
それが私の、たっぷりとあるはずの小貝釣行の回想のエントリを1つ1つ物せない理由だ。
たとえば「夏の小貝川のある1釣行」を思い出す時、私が記憶を頼りに構成しようとする絵図は
'99年7月の1日と'00年8月の1日と'02年6月の1日の混合物だったりする。
そんなところを逆手に取って思いついた今夏の連作企画 — 小貝川小エリア別回想録&ガイドを
今回からしばらく打っていこう。





で、初回の今回は、タイトルにした「新川第二排水機場先のクリーク」についてのエントリ。
常磐線の各駅からアプローチする佐貫〜藤代間の一巡フル・コース中の1エリアで
地理的概要は過去エントリ:バズベイティング入門、初動の心得 を参照のこと。
佐貫スタートでも藤代スタートでも最遠くらいの、コース中間に位置するエリア。
多く釣れるわけでもデカいのが釣れるわけでも釣れやすいわけでもないので
単純に「おすすめエリア」のように言えるところではないのだが、
多くのカテゴリのルアーを使うのに向いており
またそれ以上に、そのカテゴリ/メソッドをみっちり腰を据えて試し、また色々なことを試し、で
基本からケレン味ワザ、自分の抽き出し奥とっとき特殊メソッドなどを習練と試行錯誤から編み出すのに
ちょうどいい面積/容積と、釣りに集中しやすい足場環境がある。
なおかつ何より私には、前々回エントリで謂うブレード・ベイト各種での懐かしい経験も多いのだ。



このエリアを発見しての初年度、推定で'97年あたりには
私はまだ、バイブ、クランク、スピナベでエリア全体をざっと流し、
興が乗るとか、逆にまったく成果があがらないとかの際にクリーク末端から本流に向けてダメ押し、
みたいな釣りをやっていた。
その段階でのここは、「一巡フル・コース」の一環として「程よく」時間を費やす以上の場ではなく、
それでも例の青塗り金属の樋門ストラクチャーとチョコレート護岸の「前半」を持つだけあって
ラトリンラップやシャロー・シャッドラップやDTNでのフツーの釣りで満足するに足るエリアだった。
北岸・南岸共に約100mほどの、まあ「大きめの小場所」くらいの場ながら
排水機場を道向こうの「背後」に持つメジャーな(はずの)アウトレットでもあり
マクロ的・水系的に観れば、実際の大きさ以上に「大きな変化」場でもあるのだから、
たとえ水の動きがなかったとしても(実際ないことがほとんど)魚が気にして寄り易い場とは言える。
ただ、居る/釣れるバスは小さめで
その年生まれの稚バスが3、4、5ヶ月育ったか、もう1年居着いてまだ古巣から離れないでいるか、
ってなサイズがほとんどで、12〜22cmくらいがよく見かけられ、また釣れてくる。
一段大きめのバスが望めるとしても、本流寄りの末端付近に「外」から入ってきたやつか、
でなければ天候由来でドラスティックに水流・水位が変わっての数日間のラッキーか、となろう。



'98、'99、'00年あたりに私がこのエリアに特別なスリルと愛着を見出だしたのは、
おそらくは真夏8月の典型的な短時間の夕立に遭って
樋門コンクリに身を寄せて雨宿り/休憩/様子見つつの出撃を経験した1釣行のおかげだった。
バス、特に小バスは「上空」からの視線や気配には疎い気味があって
下方3、4mのプールを覗きこんでいた私は
そこの小バスたちがいろいろマヌケでかわいく面白い行動を無防備に取っているのを見れたのだ。
そいつらは時折何を思ってか落ちる雨滴・水滴に急に反応したり、虫か微小な魚か何かを追ってみたり
私が気配・影を見せぬように物陰から弾き飛ばす小石に反応してみたりと
ギルと小バスに顕著な、好奇心と警戒薄なアホ性とがきんちょらしいはしゃぎ競り合いを見せていた。
試しにスピナーベイトを遠目にちょい投げして寄せてくると
2、3回は異様に沸き立ってスカートをつっつくようにバイトするが、じきに飽きてスルーし出す。
そうこうする間に昼遅く15時ごろには雨もあがり、ようやく本出撃した私は
スピナベ、バズ、ソナー431あたりの、当時の持ち駒の内ではフィネスなルアー群を
猫じゃらし・子犬じゃらしイメージで、速く、崩して乱して飛び飛びに、時には水を掴み損ねるように
敢えて「食わせない」ようなイレギュラーな動きで誘ってみる遊びをしばし堪能したのだった。
(まだ路程は半分がた残っており、がっつり時間を掛ける余地まではなかったのだが)



おそらくはすかさず次の週、そしてその夏中にもう1度くらい、さらには次の年また夏に入って、と
この佐貫〜藤代フル・コースをやる度に、私はこのクリークを楽しい実験・習練の場に使った。
コース内の他の大場所・小場所に比しても、より大きい期待と時間を投入して
メインにブレード・ベイトでの各種の釣りを試行してみた。
とりわけ想い出深いのは、当時試作していた自作変わり種クランク:スィン・サーファーのテストだ。
波打つサーフ・ボードといったシェイプでタドポリーのようなリップで浅く潜り —
というより潜りかけては水抵抗を逃してまた潜り、水面を切り裂きつつ幅狭なS字を描いて泳ぐ、
といった感じの、サーフェス・クランクにして浮き潜る木製スプーンとでも言うべきこのルアーは
バランスを取るため泣く泣く付け足した尻の極小コロラド・ブレードの加える1/fの魅力も相俟ってか
異様なまでにこのクリークのおぼこい小バスたちから驚喜の歓迎を受けたのだ。
プール部に静かに潜んでいよう小バスたちへ向けて
わざと20mほど離れたクリーク中間部からスィン・サーファーを投げると
どこからともなく2、3、4匹の小バスたちが目の色を変えたように競り合いつつ追ってくる。
完全に「オレが、オレが!」で警戒心を失くしており、背で水面を切りつつバイトしてくるのだ。
とはいえ、内(腹)向きダブル・フック1つ、小バスには大きめのボディとフックが災いして
キャッチはやっとの1匹に留まるのだが。

後に「墓場下クリーク」で鮮やかな金星をあげることになるバズィン・スプーンフルも
ここでの試行を基にサイズやウェイト具合や有効リトリーヴ法を固めていったものだ。
「バテや警戒で何を投げても食わないヤツへの最後の試しはブレード・ベイト」という私の1特殊論は
この新川第二排水機場先クリークで楽しくも無駄に時間を食う遊び実験の数々で磨かれたのだった。



タックル・ケース中の特殊要員の出番や内包するメソッドは
やがて漸進的にメイン・ウェポンによる使い方アレンジに取って代わられがちだ。
延べ実釣時間で10数時間かそこらの後、私にとってこのクリークは
スピナベとバズとバズィン・スプーンフルをメインに使ってシュアに獲っては短めで去る、くらいの
コース内の標準的立ち寄りエリアに戻っていった。
力の入れどころはむしろ本流側の末端近くの、ボサの掛かる垂直岸のキワへと移り
実際、そこからスピナベやバズでの正攻法であげるバスは「ちゃんとした」サイズともなっていった。
それでもこの、駅/川アプローチ地点から遠いゆえに人界から隔絶された感の強い、
それゆえますます釣りへの集中力と「いまフィールドに自分独り」感で充足感をもたらすエリアは
夏の小貝川釣りの醍醐味を、殊に新参の来訪者に強く味わわせてくれるだろう。



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